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「ChatGPTは、転職エージェントに置き換わるのか」

「ChatGPTは、転職エージェントに置き換わるのか」

「ChatGPTは、転職エージェントに置き換わるのか」

先日、医療従事者の友人に会い、「お互いの職業はChatGPTに置き換わるか」というテーマで話をしました。そこで聞いた話が非常に示唆に富んでおりましたので、ぜひみなさんにも共有できればと思います。

ChatGPTについては、わざわざ私が解説をするまでもないですが、近い将来、多くの分野の知的労働者はChatGPTに勝てなくなると言われています。

友人の話によると、海外の医療界では、病気の「理解」において、すでにChatGPTが医師平均を上回っているだけでなく、病気の「説明」もChatGPTの方が上回っていると評価されているそうです。

翻訳が遅れている日本語でさえも、ChatGPTはすでに医師国家試験に合格できるレベルに到達しているそうです。リリースから半年でこの成果を残していることには、本当に驚くばかりです。

外科はロボットに置き換わり、内科はChatGPTに置き換わっていくこの先、医師はどこに存在価値を見出していくのか。と、私は彼に問いました。

それに対する彼の答えは、医療の本質である「愛の提供」こそが医師の存在価値になっていくだろうとのことでした。実に含蓄のある答えだと感じました。

翻って、我々人材業界はどうでしょうか。

ChatGPTのみならず、AIによってエージェント業が取って代わられるのではないかという議論は私が人材業界に入った当初からされておりました。

人材業界も、医療界と同様「愛」が重要だと思いますが、個人的には「愛」という言葉では表現しきれないので「納得解」と「熱量」という言葉でエージェントの価値を説きたいと思います。

転職には、基本的なプロトコルはあっても、正解があるわけではありません。ただ、納得解はあると思います。

この納得解の醸成のカギは、つまるところエージェントの熱量だと思うのです。

・どういう人生を歩んで来られたのか・これからキャリアをどう歩んだら自己実現を成し遂げられるのか・どの企業だったら、そのスキルは存分に発揮されるのか・企業の成長とキャリアの充足は、本当に両立するのか

正解のない問題に対して仮説思考をもって挑み、人事と候補者様以上に、考え抜いて提案すること。その結果に生まれる納得解こそが、エージェントの価値だと思うのです。

求人票をベースを読み込ませた求職者がChatGPTに転職相談をする未来はすぐそこに来ています。その時代においては、求人票を渡すだけのエージェントは、早々に淘汰されることは言うまでもありません。

私たちTHRILLは、生成AIと戦うのではなく、共存し、より人にしか発揮できない価値を発揮することで、これからも、個人と企業に変革の機会を届けていきたいと思います。